分析ページの使い方と指標の見方
SHOPLINEの「分析」ページでは、セッション数・売上・注文数・コンバージョンファネルなど、ストア運営に欠かせない主要指標を確認できます。また、決済金額・返金額・流入元別セッション数など、よく使われる指標も直感的に把握できるように表示されています。これらの指標はリアルタイムで確認でき、任意の期間を指定して分析することも可能です。
具体的な利用例:
- 当日や特定期間の売上を確認し、推移や傾向を把握。過去の期間と比較することで、成果を可視化できます。
- チャネル・国/地域・デバイス別に、アクセスの構成比を分析。
- 平均注文金額やリピート率の変動を追跡し、顧客の購買傾向を把握。
- 売上上位の商品を確認し、人気商品や注力すべき商材を発見。
「分析」ページでは、ビジネス判断に役立つ重要なデータを数値で確認できるほか、一部の指標はグラフでも視覚的に表示されます。また、各指標には前回の期間と比較した変化率(%)も表示され、成長や改善の傾向をひと目で把握できます。
分析ページの概要
より詳細なデータレポートを確認したい場合は、各指標カードをクリックしてレポートの詳細を表示できます。たとえば、「売上上位の商品」カードの右上にある[レポートを見る]ボタンをクリックすると、専用のレポートページに移動します。ここでは、売上金額、売上構成比、セッション数などの指標を確認できます。
以下は、分析ページでの基本的な操作方法です:
- ナビゲーション:SHOPLINE管理画面から「分析」をクリックすると、分析ページにアクセスできます。初期状態では「今日」のデータが表示され、前日との比較が行われます。必要に応じて表示期間を変更することも可能です。
- 表示期間の変更:別の日付範囲のデータを確認したい場合は、日付入力欄をクリックして希望の期間を選択します。「過去7日間」などのプリセットを選ぶことも、カレンダーから特定の日付を手動で選ぶこともできます。これにより、任意の期間のデータを簡単に表示できます。
- データ比較:前回の同一期間や前年同日と比較したい場合は、比較したい日付範囲と基準を選択して[適用]をクリックします。
- 自動更新:分析ページを開くと、約1分以内に最新のデータが表示されます。表示期間が「今日」の場合は、ページを手動で更新するか、右上の「自動更新」にチェックを入れることで、最新データをリアルタイムで確認できます。なお、オンラインストアチャネルを使用していない場合は、オンラインストアに関するセッション指標は表示されません。
- カスタマイズ:表示される指標カードの並び順や表示・非表示を自由に設定できます。[カスタマイズ]ボタンをクリックすると編集ページが開き、カードをドラッグして順番を変更したり、右上の[×]ボタンで非表示にしたりできます。非表示にしたカードは編集ページ左側の「指標ライブラリ」に保存され、必要に応じていつでも分析ページに再表示できます。なお、カードの配置はログインアカウントごとの最後に保存された設定に基づいて表示されます。
指標の定義について
基本的な操作に慣れたら、以下の指標定義を参照することで、各指標の内容をより深く理解することができます。
指標 | 定義 |
売上 | すべての販売チャネル(インポート注文を含む)で確定した注文の金額が表示されます。 計算式:売上 = 小計 − 割引 + 配送料 + 商品税 + チップ + 配送料にかかる税 + 関税 + 端数調整額 − ポイント値引 − 返金額 注:売上は返金額を差し引いて計算されるため、マイナス値になることがあります。たとえば、昨日100ドルの注文があり、今日その注文に対して10ドルの返金が発生した場合、今日の売上は-10ドルと記録されます。 |
入金額 | 部分的に支払われた注文や、全額支払いが完了した注文の合計入金額が表示されます。 例:8月1日に100ドルの注文が入り、支払いが8月10日に完了した場合、8月1日の入金額は0ドル、8月10日の入金額は100ドルと表示されます。 注:
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セッション数 | オンラインストアにおける訪問数です。 30分間操作がなかった場合、またはUTC時間の深夜を過ぎた場合、新しいセッションとしてカウントされます。詳細は「ストアのセッションとユーザー行動」を参照してください。 |
コンバージョン率 | チェックアウトを完了したセッションの割合です。 計算式:コンバージョン率 = チェックアウト完了セッション ÷ セッション数 購入までの流れ(コンバージョンファネル)では、ステップごとに人数が減少します。以下は各ステップの指標です。
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平均注文金額 | ギフトカードを除く、すべての注文の平均金額が表示されます。 計算式:平均注文金額 = 総売上 ÷ 注文数 |
注文数 | 成功した注文の件数です(インポート注文を含む)。 注:この数は注文確定時にカウントされ、後からのキャンセルや返金では変動しません。 |
売れ筋商品 | ストア内での売上が多い商品です。 「売れ筋商品」カードでは、売上上位5商品の販売数およびコンバージョン率が表示されます。カード右上の[レポートを見る]をクリックすると、最大2,000商品の詳細な売上データが確認できます。 |
テーマ別セッション | 地域、流入元、デバイス種別などに基づいて、オンラインストアへのセッション構成を分析します。
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ランディングページ別セッション | 最初に訪問されたページ(ランディングページ)の上位5ページをセッション数とともに表示します。初回訪問時の印象改善やマーケティングに役立ちます。 |
リファラーサイト別セッション | ストアへの流入が多い外部サイト(リファラー)の上位5件を表示します。 例:facebook.comなど。広告の成果確認にも活用できます。 |
売上のテーマ別構成 | 売上をリファラー元やSNSチャネルなどのテーマごとに分析できます。
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マーケティングによる売上 | SHOPLINE管理画面の「マーケティング」セクション内で実施したキャンペーンや、UTMパラメータ付きリンクなど外部施策による売上のみが表示されます。 |
ページビュー数 | ストア内の総ページビュー数。1人の訪問者が複数ページを見ることがあるため、セッション数よりも多くなるのが一般的です。 例:訪問者Aが商品ページを見て、10分後にトップページへ戻った場合、2ページビュー・1訪問者としてカウントされます。 |
返金額 | 返金処理が行われた注文の金額。返金が行われた日時に基づいて記録されます。 |
顧客グループ分析 | 指定期間内に再購入した顧客の割合を表示します。顧客は初回購入日を基準にグループ化されます。 例:2023年1月に100人の新規顧客、2月に150人の新規顧客がいたとします。1月のうち13人が2月に再購入、2月のうち35人が3月に再購入した場合:
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POSストアの売上 | 有効化されているPOSチャネルの売上を表示します。オフラインストアが無効な場合は「データなし」と表示されます。 |
リピーター率 | ストアで複数回購入した顧客の割合を表示します。 計算式:リピーター率 = リピーター ÷ 顧客全体 |
よくある質問
ストアセッションとユーザーアクティビティ
訪問者数の統計はセッション数に基づいており、クッキーを使用して訪問の持続時間を記録しています。クッキーとは、デスクトップ・タブレット・スマートフォンなどのブラウザに保存される小さなファイルです。
顧客がオンラインストアを訪れた際、以下の2つの条件でセッションが更新され、新しいセッションとしてカウントされます:
- 最後の操作から30分以上経過した場合
- ストアのタイムゾーンまたはUTC 0時(協定世界時)を過ぎた場合
そのため、1つのデバイスから複数のセッション(訪問者)がカウントされるのは正常な動作です。
例:顧客がストアで5分間商品を閲覧し、その後離脱。2時間後に再訪して10分間閲覧した場合、2セッション(2訪問)としてカウントされます。ただし、30分以内に再訪した場合は、1セッション(1訪問)のみが記録されます。
注意:「オンラインストア」の右側にある目のアイコンをクリックして行うプレビュー閲覧も、セッション数としてカウントされます。
他の分析ツールとの違いや、顧客データ収集ポリシーの影響については、以下をご参照ください:
「他の分析ツールとの違い」および「顧客データ収集ポリシーが分析に与える影響」
他の分析ツールとの違い
SHOPLINEと、Google Analyticsなどのサードパーティ製トラッキングツールの間で、統計結果に差異が生じる理由は以下のとおりです:
- SHOPLINEと外部ツール間でタイムゾーン設定が異なる
- 訪問・セッションのカウント基準の違い(Googleではページ読み込みを個別にカウントするなど)
- ボットトラフィックの定義の違い(ツールごとにボット判定のアルゴリズムが異なる)
- JavaScriptやクッキーの使用可否の違い(訪問者がクッキーやJavaScriptを無効にしている場合、Googleのトラッキングが正常に機能しない)
- クッキーの保存メカニズムや有効期限の違い
顧客データ収集ポリシーが分析に与える影響
クッキーは、Webサイトを閲覧する際に顧客のデバイスに保存される小さなテキストファイルです。これらはWebブラウザによって管理され、ページ閲覧やクリックなど、顧客行動に関する分析データを収集・報告する上で不可欠です。
ただし、世界各国では、収集できる情報やそのタイミングに関して厳格な法律・規制があります。特に、EU一般データ保護規則(GDPR)やePrivacy指令などは、EU圏・EEA(アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを含む)・英国・スイスにおける事業活動や顧客データの利用方法に大きく関係します。
EUや関連地域でビジネスを展開している場合、顧客プライバシー設定に関して調整済みであることが多いです。
「顧客の同意を得た後にデータを収集」または「同意を得る前に一部のデータを収集」のオプションを選択している場合、顧客がクッキー使用を拒否した際、訪問データ(セッション数・ページビューなど)に影響が出る可能性があります。その結果、コンバージョン率など訪問者データに基づく指標が下がる場合があります。
インポート注文のデータ反映について
他プラットフォームやカスタムアプリケーションからインポートした注文は、完了後最大24〜48時間で分析データに反映されます。この反映遅延は、注文リストページでの編集・発送などの操作や、顧客のチェックアウトには影響しません。
インポート後に行われた変更(商品追加・削除、返金、キャンセル、削除など)も、分析データに反映されるまで24〜48時間かかる点にご注意ください。
例:
- 2024年1月1日10:00に注文を10,000件インポートし、10:30に完了した場合、分析レポートに最終的に反映されるのは1月3日10:30までとなります。
- 2024年1月10日22:00にその注文の1件に対して5ドルの返金を行った場合、返金は1月12日22:00以降に分析レポート上に反映されます(記録上のタイムスタンプは1月10日22:00となります)。