マーケティングオートメーションの活用ガイド
マーケティングオートメーションを活用することで、顧客との接点を自動化し、より効率的に設定・運用することができます。高度なデータの集約・配信機能により、ユーザーのライフサイクル全体をカバーする緻密なロジックが構築され、適切な情報を適切なタイミングで届けることが可能になります。これにより、メールの開封率やコンバージョン率の向上が期待できます。
さらに、豊富に用意されたテンプレートを活用することで、論理的に設計された自動ワークフローを短時間で簡単に作成できます。
マーケティングオートメーションとは?
マーケティングオートメーションとは、複数のチャネルにまたがるマーケティング業務を自動化するためのテクノロジーです。これにより、メール、SMS、ソーシャルメディアなど、複数のオンラインチャネルで繰り返し行われるマーケティングタスクを効率的に実行できるようになります。
なぜマーケティングオートメーションを導入するのか?
近年では、多くのマーケティング部門や営業部門が、繰り返しの業務を自動化するためにオートメーション技術を取り入れています。これにより、マーケティングのカバレッジを最大化できるだけでなく、人的コストやヒューマンエラーの大幅な削減にもつながります。従業員はより戦略的な業務に集中できるようになり、オートメーションの機能が進化することで、精緻に設計された自動化システムはビジネスの成長を強力に後押しします。
マーケティングキャンペーンを理解する
SHOPLINEの管理画面内「マーケティング」ページでは、プロモーションキャンペーンの作成と管理が可能です。
マーケティングキャンペーンとオートメーションは、それぞれ異なるアプローチで顧客基盤の拡大を支援するものであり、両者を併用することで、より効果的なマーケティング戦略を実現できます。
マーケティングキャンペーンは、コンテンツマーケティングや広告配信など、1つ以上の施策で構成されます。これらは特定の販促目的に応じて設計され、指定した期間内に実行・管理できます。たとえば、Facebook広告で商品を訴求したり、SNS投稿で新商品の情報を発信したりすることが可能です。SHOPLINEでは、キャンペーンの下書きを保存しておき、準備が整ったタイミングで公開することができます。ブラックフライデーのような大型イベントでは、複数のキャンペーンを組み合わせて、特定のプロモーション目標を達成することもできます。
マーケティングキャンペーンを作成するには、「Smartpush」「メンバーシステム」「アフィリエイトプログラム」などのマーケティングアプリのインストールが必要です。多くのマーケティングアプリでは、SHOPLINEのオンラインストアでの販売が利用条件となっています。
マーケティングキャンペーン・オートメーションを作成する
SHOPLINEでは、よく利用されるマーケティングキャンペーン向けに、あらかじめ用意されたテンプレートを提供しています。入力が必要な情報は、作成するキャンペーンの種類によって異なります。マーケティング目的でアプリやチャネルを使用する場合は、該当するアプリやチャネルへのアクセス権限が必要です。
SHOPLINEでマーケティングキャンペーンやオートメーションを作成する際は、下書きとして保存し、準備が整ったタイミングで公開することができます。これにより、事前に計画・準備を進めることが可能です。
マーケティングキャンペーンの作成手順
- SHOPLINE管理画面から「マーケティング」ページにアクセスします。
-
キャンペーンまたはオートメーションのいずれかを選択します:
- オートメーションを作成する場合:「オートメーション」タブからテンプレートを選択します。
- マーケティングキャンペーンを作成する場合:「キャンペーン」タブから「キャンペーンを作成」を選択します。
- 作成するキャンペーンまたはオートメーションの種類を選択します。
- 対応するマーケティングアプリにアクセスします。
- テンプレートを選択し、必要な情報を入力します。保存または公開前にプレビューで内容を確認できます。
-
下書きを保存するか、公開を進めます。
- 下書きを保存する場合は「後で完了」をクリックします。
- 公開する場合は「公開」をクリックします。
マーケティングキャンペーン・オートメーションを管理する
SHOPLINEでは、作成したマーケティングキャンペーンやオートメーションの編集、一時停止、削除が可能です。作成済みのキャンペーンやオートメーションを確認するには、管理画面の「マーケティング」>「キャンペーン」または「オートメーション」をクリックしてください。
キャンペーンやオートメーションを削除するには、該当する項目を開き、「削除」をクリックし、確認のため再度「削除」をクリックします。
SHOPLINE内で削除されたキャンペーンについては、以降そのキャンペーンに関する料金は発生しません。削除に伴う変更は、関連サービスにも自動で同期され、アカウントが更新されます。また、SHOPLINE外で削除を行った場合でも、SHOPLINE上では「削除済み」として表示され、完全に削除された後はリストからも削除されます。なお、マーケティングキャンペーンの削除は元に戻せない操作です。
キャンペーンやオートメーションの下書きを編集する場合は、内容を変更した上で再度保存するか、そのまま公開することができます。
- キャンペーンの下書きは「マーケティング」>「キャンペーン」ページに表示されます。
- オートメーションの下書きは「マーケティング」>「オートメーション」ページに表示されます。
マーケティングオートメーションをさらに理解する
テンプレートから、または一から作成したオートメーションは、顧客の購入体験の重要なタイミングでメールを自動送信するために活用できます。
現在利用可能なオートメーションの種類は以下のとおりです:
- ウェルカム:新規登録者に割引情報を含むメールを送信し、ストアへの歓迎メッセージを伝えます。
- 注文確認通知:注文金額に応じて異なる内容の注文確認メールを送信します。
- チェックアウト放棄:決済画面まで進んだものの購入に至らなかった顧客に対して、購入を促すメールを送信します。
- カート放棄:カートに商品を追加したまま購入に至らなかった顧客に対して、再来訪を促すメールを送信します。
- 顧客の再活性化:しばらく購入していない顧客に対して、ストアへの再訪を促すメールを送信します。
- 商品閲覧のみ:商品ページを閲覧したがカート追加や購入に至らなかった顧客に対して、関心を引き続けるためのメールを送信します。
オートメーションを作成するには、マーケティングの権限が必要です。ストアオーナーまたはアカウント所有者にはこの権限が自動で付与されています。スタッフアカウントに権限を追加したい場合は、管理画面の「設定」>「管理者と権限」から設定を行ってください。また、アプリやチャネルを利用してマーケティングキャンペーンを作成する場合には、それぞれのアプリとチャネルに対する権限も必要です。
マーケティングオートメーションの導入方法
SHOPLINEでマーケティングオートメーションを作成する際、必要な入力内容はオートメーションの種類によって異なります。作成したいオートメーションの種類を選ぶと、システムによりテンプレートが読み込まれ、大半のテンプレートはそのまま顧客に配信できる構成になっています。必要に応じて追加情報の入力が求められる場合があります。
オートメーション作成時は、下書きとして保存することもでき、準備が整ったタイミングで公開できます。これにより、事前に戦略的な準備を行うことが可能です。
自動マーケティングに使用するチャネルを決定する
まずは、どのチャネルで自動マーケティングを実施するかを決めましょう。顧客に一貫性のあるパーソナライズ体験を提供するためには、メールとSMSの両方を活用するなど、複数のチャネルを組み合わせることが推奨されます。これにより、さまざまな接点で顧客とつながることができ、幅広いアプローチが可能になります。
配信ロジックの設計
使用するチャネルが決まったら、自動マーケティングのジャーニーを設計していきます。一般的に、自動マーケティングは、サイト訪問から閲覧、クリック、注文、そして離脱まで、顧客のライフサイクル全体にわたって設計されます。この中で特に重要な分岐点に対し、あらかじめテンプレートが用意されています。
- ウェルカム:サブスクリプション特典を添えたウェルカムメールは高い効果をもたらし、ブランドのビジョンや商品の魅力を伝える絶好の機会です。
- カート放棄:購入プロセスの中でも重要なステップです。メールでリマインドすることで再接点を作れます。
- 商品閲覧のみ:顧客が関心を示したシグナルを見逃さず、適切なリマインドを行います。
- チェックアウト放棄:限定割引やパーソナライズされた提案で、顧客を決済ページへ引き戻しましょう。
- 顧客の再活性化:期間限定オファーや新商品の案内、季節キャンペーンなどで、離反しそうな顧客の関心を再び引きつけます。
- 注文確認:注文後のメールは開封率が非常に高いため、ブランド理解を深め、ロイヤルカスタマーへの育成につなげるチャンスです。
これらのテンプレートを活用することで、複雑なロジックを設計する必要なく、短時間で自動化の運用を始めることができます。また、顧客ごとに平均購入金額などに応じた段階的な割引を組み合わせることで、より効果的なリマインド施策を展開できます。
データドリブンで継続的に改善する
自動化の効果を最大化するためには、データの活用が欠かせません。SHOPLINEでは、直感的に操作できるデータダッシュボードを提供しており、各オートメーションメールの成果を簡単に確認できます。これにより、施策ごとのパフォーマンスを分析し、必要に応じて自動化フローの最適化を図ることが可能です。
適切なタイミングで、適切な情報を、適切な顧客に届ける。そんな自動化の第一歩を、今すぐ始めてみましょう。